Vitality Vessel
2024
磁土、金属、丸鶏、冷凍庫
H855×W460×D495(mm)
白い破片が、かつて温かかった肉体を包む。
命を取り込むために、私たちは器を使う。
器の表面には、肉の痕跡が残る。
それは見えないが、何かがかすかに残っている気がする。
冷たく、硬く、隔てて、だが確かに命を結ぶもの。

藤井 毅 個展
FUJII Takeru solo exhibition

生死の間取り
The Layout of Life and Death

2026年3月10日(火)-15日(日)
12:00-18:00

KUNST ARZT では、
藤井毅の初個展を開催します。
藤井毅は、器を「生死を司る装置」として捉え、
革新的な陶表現をするアーティストです。
「Vitality Vessel (2024)」は、羽根を
むしり取られた一体の鶏が、
全身をプロテクターのような白い陶片で
覆われた状態で、前面がガラスの
冷凍庫に入れられた作品です。
“命を殺めて命を繋ぐ”という事実を、
改めて鑑賞者に突き付けています。
本展は、中国・北京にある中央美術学院
への交換留学を背景とし、陶磁器の
最高峰とされた景徳鎮での滞在制作授業
への参加経験を経て開催されます。
(KUNSTARZT 岡本光博)



作品コンセプト

一瞬一瞬では捉えきれない事象も、
時間が経ち経験として沈殿しすることで、
やがて新たなかたちとして立ち現れることがある。
本銀箔を支持体に用い、
その上に記憶のイメージを刷っている。
その後、酸化剤を用いて銀箔とインクを変色させ、
時間の中で刻々と変化していく様子を視覚化した。
画面は次第に移ろい、
記憶の曖昧さや知覚の揺らぎが露わになる。
あふれる情報と絶えず変化する事象の中に
私たちもまた身を置いており、変化していくものに
目を向けること、そして今この瞬間を
視覚的に感じさせる作品を意識した。



アーティストステートメント

一瞬一瞬の理解では覚束ないことも、
時間が経ち経験として沈殿することで
新たな発見が生まれる。
人はいくつもの層を介して
過去の出来事を見つめ直すが、
その認識もまた変化を続け、
やがては薄れていく。
こうした認知の動きを固定するという
逆説を制作の中心としている。


press release



FUJII Takeru (b.2002, Gifu pref, lives and works in Kansai)
is an artist who views vessels as
“devices that govern life and death,”
creating innovative ceramic expressions.
He is an active graduate student
in a ceramics course at Kyoto city University of the Arts.




タイトル未定
2025
磁土




人骨
2023
陶土、ワイヤー、金属フレーム
H540×W650×D270(mm)
この体が原型を留めず滅んだとしても。
次の誰かの礎になることを夢見て。



虚空球
2022
陶土、化粧土
H220×W320×D220(mm)



経歴

2002年 岐阜県生まれ
2021年 大阪芸術大学 芸術学部 工芸学科 陶芸コース 入学
2025年 大阪芸術大学 芸術学部 工芸学科 陶芸コース 卒業
2025年 京都市立芸術大学 修士課程 工芸専攻 陶芸分野 在籍
2025年 北京中央美術学院 彫塑科 交換留学

展示

グループ展
2024年 ギャラリー白 Kuro 「捲土」
2024年 大阪芸術大学情報センター 「工芸のたまご」
2024年 Gallery Terra-S 「合同陶芸展2024」
2025年 大阪芸術大学「大阪芸術大学 卒業制作展2025」
2025年 京都市立芸術大学「#? 陶磁器専攻前期展」
2025年 北京798芸術区・宇達芸術空間
「薫陶 中央美術学院彫塑系陶磁材料表現過程作品展」」