r#309
LOVE & PEACE
2023
剥製「鳩」、「LOVEandPEACE」オブジェ、足枷、チェーン
Stuffed pigeon, "LOVEandPEACE" object, shackles, chain
340×310×690 mm

この作品はタイトル「LOVE & PEACE」が示すように、
「LOVE」のカタチ と「PEACE」を象徴するの有名な作品のイメージを組合せている。
「LOVE」のカタチは、世界中に設置されているアメリカ人芸術家ロバート・インディアナの屋外彫刻作品。
「PEACE」はピカソの「白い鳩」。
「白い鳩」=「平和の象徴」として世界的に広まったのは、1949年にパリで開かれた
「平和擁護世界大会」のポスター用に描かれたリトグラフ作品が元だという。
「屋外彫刻作品」と「鳩」という組み合わせは、街中で普通に見られる景色でもある。
ただ、その2つの要素を繋ぐのは手錠。
「愛」が「平和」を阻止していると捉えるのか・・・。
そもそも剥製という人間によって変質させられた「死骸」に「平和」のイメージは担えるのか・・・。
“愛”国というナショナリズムが戦争の起点であるのは事実。







FG#598
LIFE & PEACE
2023
剥製「土鳩」、鳩除け、LED、キャンバスにアクリル

LIFE二条駅前店の看板に設けられた鳩除けが、
「LIFE」という言葉とは真逆の「死」のイメージを漂わせていることが発想の原点。
都が荒廃し、死体が転がり、それを供養しながら空也上人が立てていった卒塔婆が
1000本以上にもなったという逸話が語源の「千本通り」にあり、針千本ではないが
、鳩除けの剣山に鳩が突き刺さるイメージが思い浮かぶ。




FG#599
PEACE & PEACE
2023

金色に染めた剥製「鳩」、ピースたばこ、LED、樹脂
Gold-dyed stuffed "dove", "piece" tobacco, LED, resin
500×410×300mm


戦後の復興期(1952年)、アメリカの商業デザイナー、レイモンド・ローウィによる鳩がオリーブの葉をくわえている
ピースたばこのデザインは「日本人の嗜好まで変えた」(*1)と言われるほどの影響を与えた。
しかし、日の丸特攻隊を彷彿させる下向きの鳩。
海外では「死者の色」である紺地ベースに違和感を覚え、オリーブの葉をピースタバコに置き換えてみた。
*1JTたばこと塩の博物館HPより