上田 なごみ 個展
UEDA Nagomi solo exhibition

ambivalent

2025年5月6日(火)から11日(日) 
12:00から18:00

KUNST ARZTでは、初となる
上田なごみの個展を開催します。
上田なごみは、脆さと美しさを内包する
白昼夢のような絵画を描くアーティストです。
可憐な白いドレスの少女たちが輪になり、
仲間とそれ以外の線引きを暗示させるような、
横幅4m近くの大作「かごめかごめ(2024)」、
中絶の是非を考察する「regain(2024)」、
女性性、宗教、倫理・・・
絵画はアーティストの思考をうつしだしています。
(KUNST ARZT 岡本光博)



展覧会コンセプト/アーティスト・ステートメント

私は、日常の中で生じる相反する存在や、
それに伴う感情をテーマに制作している。
平穏な日常に忍び込む恐怖と緊張、
集団の中で感じる安堵と孤独、 完璧を求める欲望と、
どうしようもない現実の狭間に生じる淡い期待と絶望。
それらはまるで、光に落ちる影のように、
決して切り離せないものである。
私は、このアンビバレントな感情が
交錯する世界を描くことで、
自分自身の心の狭間を見つめようとしている。
それは同時に、人間にとって普遍的な問いとして、
描き続けるものでもある。



PRESS RELEASE


UEDA Nagomi (b.2001, Shiga pref)
is an artist who paints daydream-like paintings
that encompass fragility and beauty.
She is an active graduate student in a painting
course at Kyoto city University of the Arts.




Eden
2025
キャンバスに油彩、クレヨン 
W1940×H1620mm
キリスト教の聖書に登場するイヴとマリアをモチーフに、
対極の統合をテーマとして描いたシリーズ。
イブの原罪的な負のアイコンと、
穢れなき奇跡の存在として謳われ敬われた
マリアの対比的な要素を、画面の中で統合することを試みた。
画面左中央の白いドレス姿がマリア。
画面右側の奥に横たわる女性がイヴ。




period
2025.
キャンバスに油彩、クレヨン
W1455×H1120mm
イヴとマリアシリーズ。エデンにいたマリアが、
イブの齧ったりんごを食したことで、
月経を体験するという二次創作を行った作品。
画面内では、月を月経の象徴として扱っている。




integration
2025
キャンバスに油彩、クレヨン 
W1940×H1620mm
イヴとマリアシリーズ
マリアとイヴがお茶を飲んでくつろぐ図。
相反する2人を実際に画面の中で
向き合わせて統合しようと試みた。




regain
2024
キャンバスに油彩、クレヨン 
W1620×H970mm
中絶は赤児の命を絶ってしまうことが倫理的問題として掲げられている。
しかし同時に、望まない妊娠に人生を
左右される女性の救済と人権がそこにはある。
この作品では中絶のもつネガティヴと
ポジティブの両側面に目を向け、イメージを描いた。
安らぎの空間で、3人の女性が中絶を行う姿を能動的に、
生まれ直しの儀式として描いている。



経歴

2001年 滋賀県生まれ
2024 京都市立芸術大学 美術学部 美術科油画専攻 卒業
2025 京都市立芸術大学大学院美術研究科修土課程
美術専攻(油画)在籍中

展覧会
2023.10 IZUMI studio オープンアトリエ(イズミスタジオ/京都)
2024.12 Kyoto Art for Tomorrow 2025
-京都府新鋭選抜展-(京都文化博物館)関西日仏学節賞受賞
2025. 2 京都市立芸術大学 作品展2024




かごめかごめ
2024
キャンバスに油彩
W3880×H2590mm
集団の持つ同調圧力がある。そのとき個人の心はどうなるのだろうか。
いじめを体験したことをきっかけに、集団の中で過ごすことの安心感と
不安感について考えた作品である。
集団の中に溶け込もうとしながらも溶け込めない私がいる。
そのアイデンティティの揺らぎをかごめかごめに
内包される輪の力をかりて、イメージを描いた。